前回のブログで精神科に行き、産後鬱の治療で再び精神薬を飲み始めるまでの過程を書きました。

私は過去に不安障害を患い、精神薬の減薬、断薬を失敗した経験から、薬に対しては最低最悪なイメージしかもっていませんでした。
現に過去に書いたブログは精神薬を否定していることがほとんどです。
それではなぜ精神薬を飲み、薬を肯定し、どのようにして治療を行っていったのか?
薬を信用できたか?と言われれば全然そんなことはなく、その考えによって更に酷い症状まで悪化しました…
頑固な考えで精神科の先生に匙を何回も投げられました…
そんなことも含めて書いていきます。
睡眠に対する約束
前回のブログで書きましたが、産後鬱の大敵は
とにかく睡眠!
眠る時間を確保することと、薬でしっかり寝ることを医師に説明されました。
私を担当した医師は、「日本自律神経学会」だったかな?
に所属している方だったので自律神経に関しては本当に詳しい先生でした。
「ただ薬を飲んで寝る」だけではなく3点の約束事をされました。
- 早くから布団に入らないこと。眠れない時は布団から出ること。
- 日中は上半身を起こして、なるべく横にならないこと。
- 寝る前の明るさを避けること。(スマホなど)
この3つは必ず守って欲しいと言われました。
とは言ってもこのときは体を起こしているのも辛い状況でしたし、日中横になりたいときもある(といっても昼寝ができないくらい交感神経ビンビンでした)と思っていましたが、なるべく頑張って欲しいと言われました。
ワイパックスとレンドルミンを飲む
睡眠を確保するために処方された薬はベンゾ系の【ワイパックス】と【レンドルミン】でした。
診察後、薬局で身体のしんどさが限界すぎたので、もらったワイパックスを1錠飲みました。
するとあんなにしんどかった身体がふっと楽になった感覚がありました。
普通の方なら「薬が効いた!やったー!」と思うのでしょうが、ベンゾ経験者のわたしは
「脳に作用する薬を飲んでしまった…」
という後悔の想いの方が正直強かったです。
先生から飲み方の提案は、「夕方にワイパックスを1錠、そして寝る前にレンドルミンを1錠飲んで欲しい。寝る前に身体をリラックスさせて、深い眠りに繋ぐためだ。」と説明されました。
とにかく自分でも寝なければいけないということは分かっていました。
分かってはいるけど飲みたくない。あんなに頑張ってやめたのに。念願の子供も生まれて、これから新たな人生だったのに…。と悔しくて悔しくて涙がでました。
その夜、両親に子供を預けレンドルミンを飲むかどうか迷いに迷い、そして結局飲んで寝ました。
目が覚めたのは明け方の5時頃だったと思います。
眠れた安堵の気持ちが半分、飲んでしまった後悔が半分、そんな気持ちでした。
しかしこれで良くなるわけではありませんでした。
授乳を考えて薬をのんだりのまなかったりする
産後すぐ直面する問題「授乳」。
わたしが薬を拒否した理由のもうひとつです。
前も書きましたが、わたしは母乳がありがたいことに良く出たので産後すぐにミルクから母乳育児になりました。
新生児のお世話は24時間、そして3時間ごとに母乳をあげなければなりません。
精神科の先生は「赤ちゃんへの薬の影響はほんの僅か、たくさん産後鬱の患者をみてきたけどみんな薬をのみながら母乳育児をした。」と話しをされました。
そんなこと言われても信じられないわたしは、どうしてもしんどすぎる、寝ないとやばい、と感じるところまで極力薬を飲むことを我慢しました。
母乳を絞ってせっせと冷凍し、薬をのむときは冷凍した母乳を哺乳瓶で両親にお願いしました。
悪化する産後鬱
1週間後の診察の日。私の体調は絶不調でした。
先生に「薬は極力のみたくない」「母乳への影響が怖い」と話をしたところ
「そんなんじゃ治りませんから、出された薬をきちんと飲んでください。夜は子供を両親にあずけてぐっすり寝るんです。この程度の薬で赤ちゃんに影響はでないから、母乳はいままで通りあげてください。」
とそう言われ、さらっと帰らされました。
今考えると、ほんとにその通りなんです!でもベンゾの怖さに洗脳され、薬を飲むことによる母乳の影響など、ネットで検索すればするほど怖く、飲んだりやめたり繰り返したりしているうちに、ついに不安発作がでてしまうのです。
驚愕の不安発作
そんな日々を過ごしていたら、やってきたんです。アイツが!
突然ザワザワする不安発作。これは経験したことある方ならわかりますよね…
私の中で【不安障害史上ナンバーワンに嫌い】なのはこの発作なのですが、これがどんどん出てくるようになりました。
「まさかもう薬の離脱症状??」
洗脳されていた私は真っ先にそう思いました。とにかく怖くて怖くて泣きながら精神科の先生に連絡をしました。しかし、
「とにかく薬をきちんと飲んで寝てください。ちゃんと薬を飲まず、寝ないからそのような症状がでるんでんす。次回の診察でお話しを聞きます」
とだけ言われ、電話を切られました。
そこからザワザワした感覚は頻度も増え、強くなり次回の診察を迎えます。
先生の怒り
診察にいったわたしを見るなり「今の状況では薬を飲まないと治ませんよ」と言われました。
未だに薬を飲むことが怖いこと、だけどザワザワをどうにかしたく、抑える薬が欲しいと伝えると、またデパスを提案されました。
「だからデパスは飲みなくないって言ってるんです」
といった瞬間にこう言われました。
「あなたをここでは治せないので、違う病院にいってください。」
「あなたは目の前にいる医者よりもネットの情報を信頼している。そういう方は残念ながら治せないんですよ。ベンゾは最も歴史が長くよく効くし安全な薬、使い方を間違えなければね。海外では2週間とか言われているでしょ?海外には医療用大麻があるからね、日本と環境が違うんですよ。あとネットに載っている薬の情報って誰が書いているの?ただの暇な人でしょ?医者なんて忙しくてそんなこと書く暇ありませんからね。ネットみるより本を読んだ方がいいですよ。本のほうが残りますからね、都合が悪くなったら消してしまえるネットの情報よりも。ということでお帰りください。」
こういわれて胸にグサっとくるものがあり、「じゃあどうすればいいんですか?」と聞きました。
「わたしの言うことが聞けないなら別のところに行ってください。今の状況を改善するには薬でリラックスをしてぐっすり眠ること以外ありません。あとネットを見ないことかな。はやく治して子育てをもっと楽しんだらどうですか?」
こういわれて涙がとまりませんでした。
あーそうだ、わたしは普通に子育てを楽しみたいんだ、とそう思いました。
症状をこじらせてまくってしまった私の本格的な治療はここからスタートします。
続きは次回のブログをお楽しみに!

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