ネットの中には減薬が人生の目的になっている方を沢山目にします。
私も減薬を決めたころは、薬をやめることが人生の目的になっていました。
「断薬さえすれば元の自分に戻れるから、この期間は耐えなきゃ」
ずーっとそう思って無理な減薬を続けたことによって、心身ともにズタボロになりました。
最も安全な減薬方法であろう水溶液減薬を自分なりに調べて実践しながら、同時に自分の考え方を変えるよう努力しました。
行き着いた結論は「減薬を人生の目的にしない」ということ。
そうすることでとても生きやすくなった私の体験談を書いてみたいと思います。
決まり文句で大変申し訳ありませんが、減薬や中止による不都合(離脱症状など)については責任を負いかねます。あくまで私の個人的体感によるものですので、ご了承頂き、記事を読んでください。
この記事の目次
断薬してもすぐには元の自分には戻れない
断薬が目的になっている方にはちょっと苦しい内容になるかもしれませんが、元の自分に戻れないというのには2つの理由があります。
①無理に断薬しても離脱症状はすぐに収まらない
断薬に一度失敗した話でも書きましたが、早く薬をやめた所で、脳の回復が追いついていない限り、元の状態に戻るとこは難しいと思います。
「自分は違う」と思っていても、現実には薬で弱った脳の機能が、自然回復するまでは不快な症状が続きます。
まず減薬を目的にしないと書いたのはこの為で、脳の自然回復は自分の力だけではどうしようもないことがあるからです。
無理な減薬を続けると回復しない脳がさらに暴走して、どんどん収拾がつかなくなります。
②断薬に専念すると社会に戻るのに時間がかかる
減薬、断薬に集中したいと考えて、仕事をやめたり、実家に帰ったりと環境を変えて目的を達成しようとする方もいらっしゃると思います。
わたしはまさにそうで、体調不良もありましたが、減薬目的で仕事を退職しました。
もちろんこの時は断薬が目的なので、断薬さえすればまたすぐに仕事も再開できる!と思っていましたが、正直、現実はそんなに甘くありませんでした。
健康な人でも環境を変えるということは物凄いパワーを要します。
それが断薬後はい!すぐに仕事できます!なんてそんなに上手くはいかないと思います。
断薬を目的にしないためのポイント
減薬に近道はなく、微量でコツコツやるしかないと気づいてから、断薬を目的にすることを止めようと決めました。
薬を嘘でも肯定する癖をつけた
きっと断薬したい人って薬に対しての嫌悪感が半端ないんだと思います。
わたしも、一刻も早く意味のない薬をやめたい気持ちが大きすぎて、コツコツ減薬を決めたものの薬に対する焦りや、怒りなどの感情は節々に出てきました。
(もちろん今でも思うことはありますよ!!)
しかし、そういった時は「今はまだこの薬に脳が支えられている」となるべく肯定して考える癖をつけました。
微量減薬をしていると、はるかに微量でも離脱症状が出てくることが分かり、最適な減薬のペースが見えてきます。(もちろんその分、離脱症状はすぐに収まります)
なので「薬が減っている分は脳が回復している、だから今はまだこの薬が必要」ということがより自然に肯定的に考えれるようになりました。
仕事をする
仕事をするってしんどいんですけど、目の前の必要なことに集中するから、仕事をする力を保って減薬していくということがひとつのペースとして掴みやすいんじゃないかと思います。
仕事=生活をすること=生きていくことになるので、あくまで減薬は手段という脇役に上手く持っていきやすいかな?と個人的には感じています。
あとは減薬→断薬を仕事をしながら終えることが出来れば、生活や環境はなにも変わりません。
これこそが本当の意味での断薬になるんじゃないかな?と思っています。
無理やりではなく自分からポジティブになる
これは前の記事にまとめているので、こちらを読んでください↓

間違ってはいけないことは無理やりポジティブにしようとしても意味がないということです。
自分の頭で「生きていく上での本当の目的」を理解することが大事です。
減薬が「目的ではなく手段」になると世界が変わる
じゃあ減薬しなくてもいいんじゃない?と思う方もいるかもしれませんが、個人的には反対で、結局薬は対処療法でしかないし、ベンゾやSSRIは脳に依存をもたらし、やめたくてもやめられなくなるという難しい薬なので、やめるには越したことないと思います。
しかし、それらの減薬が目的の状態で生きていくと、上手くいかなければなんでも減薬のせいになります。
それはメンタルコントロールが出来ているとは言わない状態です。
減薬が目的の状態を離れたときにだけ、本当の離脱症状もわかるし、減薬もうまく進みます。
捉われている考えを変えるのには時間はかかりますが、それに気がつけば、何気ない普通の幸せはすぐそこにあるはずです。
みなさんの減薬が上手くいくことを願っています!!
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