減薬者必見!ベンゾの力価と半減期をどこよりも分かりやすく説明

減薬・断薬

抗不安薬、睡眠薬などの精神をリラックスさせるお薬はベンゾジアゼピン系と呼ばれており、その種類は数多く存在します。

種類が沢山存在するのには理由があり、「お薬の強さ=力価」「作用時間=半減期」が異なるためと言われています。

どの薬を飲むかは症状に合わせて医師が処方していると思いますが、ベンゾを減薬する際に細かく力価や半減期を考えて指導していくれる医師は多くない印象です。

しかし実際にはこの「力価」「半減期」が大事なポイントになってくるんです。

ベンゾの力価や半減期に関する記事で分かりやすいものがあまりなかったので、これから減薬をスタートする方にむけて、押さえておきたいポイントを分かりやすく説明します。

*決まり文句で大変申し訳ありませんが、減薬や中止による不都合(離脱症状など)については責任を負いかねます。あくまで私の個人的体感によるものですので、ご了承頂き、記事を読んでください。

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まずベンゾの力価を知ろう

ベンゾの力価とは?

ベンゾには沢山種類がありますが、その種類によって薬の強さが異なります。

薬の強さのことを力価と呼んでおり、ベンゾの場合はジアゼパム(セルシン/ホリゾン)5mgを基準として自身の薬の強さを把握することが出来ます。これを「ジアゼパム等価換算」と言います。

ジアゼパム等価換算を元に、下に力価の強い順に薬を並べてみたので、まずご自身の飲んでいるお薬の強さを確認してみてください。

製品名 一般名 ジアゼパム5mgと等価
 ランドセン/リボトリール  クロナゼパム 0.25mg
 レンドルミン/グッドミン/ゼストロミン  ブロチゾラム 0.25mg
 ハルシオン トリアゾラム 0.25mg
 コンスタン/ソラナックス/メンビット アルプラゾラム 0.8mg
 エバミール/ロラメット  ロルメタゼパム 1mg
 ロヒプノール/サイレース  フルニトラゼパム 1mg
 ワイパックス/ユーパン  ロラゼパム 1.2mg
 セパゾン/エナデール  クロキサゾラム 1.5mg
 デパス/エチカーム  エチゾラム 1.5mg
 レスタス  フルトプラゼパム 1.67mg
 メイラックス  ロフラゼペイト 1.67mg
 ユーロジン  エスタゾラム 2mg
 リスミ―  リルマザフォン 2mg
 レキソタン/セニラン  ブロマゼパム 2mg
 セルシン/ジアゼパム/ホリゾン/ダイアップ ジアゼパム 5mg(基準値)
 ベンザリン/ネルボン/ニトラゼパム ニトラゼパム 5mg
 アモバン  ゾピクロン 7.5mg
 リーゼ/ロミニアン/イソクリン/ニラタック  クロチアゼパム 10mg
 レスミット  メダゼパム 10mg
 マイスリ―  ゾルピデム 10mg
 セディール  タンドスピロン 25mg
 グランダキシン  トフィソパム 125mg

最も力価が高いのはリボトリール、レンドルミン、ハルシオンになります。割とこれらを処方されていらっしゃる方って多いんじゃないでしょうか??

表を見て頂ければわかると思いますが、ジアゼパムと同量を処方された場合、その薬の強さは20倍にもなるんです!

わたしは睡眠障害になった当初、レンドルミン0.25mgを処方されたのですが、「0.25mgって弱い薬なんだろうな…」と思った記憶があります。ところがどっこい!これで見るとジアゼパム5mgと一緒の力価なんですよね。「それは泥のように眠れるわ!」と今になれば分かりますよね😥

飲んでいるベンゾの力価の合計を把握しよう

力価の仕組みが分かったら、自身が飲んでいるベンゾの力価の合計を把握してみると良いと思います。

ベンゾを多剤で服用されている方も多いと思うので、一旦、自分が飲んでいるベンゾがジアゼパム換算でどの程度のものか把握することはとても大切なことだと思います。

力価の合計を把握するのは、以前も紹介しましたが吉田病院の等価換算表が自動計算してくれるので一番使いやすいと思います。

吉田等価換算表→ http://www.yoshida-hospital.org/fuan/doc/q.html

この等価換算表に自分が飲んでいるお薬のmgを入力して、合計を計算してみてください。

力価を考えて減薬しよう

上の説明でお薬の力価の考え方は分かって頂けたと思います。

しかし、病院で減薬指導される際に薬の力価を無視した状態で「1/4カットですすめていって」などと言われることもあると思います。

たとえば「リボトリールを1/4カット」「ジアゼパムを1/4カット」で進めた場合どうなるか分かりますよね…?上にも書いた通り20倍のスピードの違いで減薬していることになるんです。

こう書くと力価って本当に大切できちんと自分で把握して減薬スピードを調整する必要があると思うんです。中には「等価換算表なんてあてにならない」という意見もありますが、わたしは少なからず力価を元に減薬スピードを考え、成功に至りましたから。

半減期の考え方

ベンゾの半減期とは?

先ほどまで力価について書いていきましたが、減薬する上でもうひとつ大事な要素に薬の作用時間があります。

薬の作用時間の目安は「半減期」で表されていることが多く、を飲んでから体内の血中濃度がピーク時の半分になる時間のことを言います。

半減期は個人の体質によって異なる場合が多いようですが、どのくらいの作用時間を保っているかの目安として知っておいて損はないと思います。

半減期が短い順にまとめた表をつくりましたので、ご自身の飲んでいるお薬をぜひ確認してみてください。半減期によって「超短時間型」「短時間型」「中時間型」「長時間型」に分けることができます。

製品名  一般名  半減期(時間) 時間型
 グランダキシン  トフィソパム 0.5 超短時間型
 マイスリ―  ゾルピデム 2
 ハルシオン  トリアゾラム 2.9
 アモバン  ゾピクロン 3.8
 デパス/エチカーム  エチゾラム 6 短時間型
 リーゼ/ロミニアン/イソクリン/ニラタック  クロチアゼパム 6
 レンドルミン/グッドミン/ゼストロミン  ブロチゾラム 7
 エバミール/ロラメット  ロルメタゼパム 10
 リスミ―  リルマザフォン 10.5
 ワイパックス/ユーパン  ロラゼパム 12 中時間型
 コンスタン/ソラナックス/メンビット  アルプラゾラム 14
 レキソタン/セニラン  ブロマゼパム 20
 ロヒプノール/サイレース  フルニトラゼパム 24
 ユーロジン  エスタゾラム 24
 ランドセン/リボトリール  クロナゼパム 27 長時間型
 ベンザリン/ネルボン/ニトラゼパム  ニトラゼパム 27
 セパゾン/エナデール  クロキサゾラム 65
 セルシン/ジアゼパム/ホリゾン/ダイアップ  ジアゼパム 70
 レスミット  メダゼパム 85
 メイラックス  ロフラゼペイト 122
 レスタス  フルトプラゼパム 187

半減期が短いデパスやマイスリーは不安や不眠が強い頓服の場面で処方されることが多いのではないでしょうか?逆に半減期の長いメイラックスなどは慢性的な不安感などに処方されるイメージを持っています。

たぶん患者さんの状態に合わせて薬を医師が選んでいると思いますが、減薬に関してはこの半減期も大事な要因になります。

半減期と力価の関係

一般的には「半減期が短く力価が高いもの」が即効性やキレを感じるので、薬の効果を感じやすいと言われています。しかし逆に言うと、そういうお薬は減薬のリバウンド(離脱症状)も出やすいと言われているんです。

わかりやすいグラフがあったので、naniwa335さんのブログより引用します。

抗不安薬の半減期と力価

睡眠薬の半減期と力価

グラフの左上にある「半減期が短く力価が高いもの」が一般的には減薬が難しいお薬、逆に「半減期が長く力価が低いもの」ほど減薬しやすいお薬と言われています。

減薬の注意点

何度もこのブログに書いていますが、ベンゾとは脳のGABA受容体を増強させるお薬です。必要場面で使用する際は効果も高く、使い勝手の良いお薬ですが、慢性的に使うと依存の可能性もあります。

薬の干渉が強ければ強いほど、服用期間が長ければ長いほどGABA受容体を薬の力で増強させ続けてしまい、GABA受容体が本来の働きをしなくなってしまいます(依存状態)。特にベンゾはそのスピードが早いといわれており、人によっては2〜4週間の慢性的な服用で依存が出来上がるとも言われています。実際私は1ヶ月で薬が切れると離脱症状を感じるようになってしまいました。

依存状態でお薬を減らすとGABA受容体のバランスが一気に崩れて自律神経が暴走すると言われています。これがまさに離脱症状です。そうした離脱症状を起こさないためには、ゆっくりと時間をかけて少量ずつ減薬を進めていく必要があります。

その際、上に書いた飲んでいる薬の力価と半減期がとっても大事になってくるんです。

特に力価が強いものを飲んでいる場合、減らす量が多すぎると一気に強い離脱症状が出る可能性があります。また半減期が短いお薬を1日3回飲んでいる場合、1回分まるっと減らすと離脱症状がきつい可能性があります。

もちろん、力価が弱くても、半減期が長くても結局は慎重に減らさないと同様に離脱症状が出てしまう可能性があるので、一概にこの薬が止めにくい、止めやすいというのは個人的にはないと思っていますが、このメカニズムを知っていると知らないとでは雲泥の差が出てくると思います。

これから減薬をスタートする際にはぜひ「力価」と「半減期」を理解し味方につけて慎重に減薬していってもらえたらいいなと思っています。

個人的に思った減薬スピードの関しては別記事にまとめていますので、興味のある方は読んでみてくださいね。

ベンゾの減薬スピードはどのくらいがベストなのか?
ブログのアクセスを見ていると、ベンゾジアゼピンの減薬に関するアクセスがずば抜けて多いので、私と同じように減薬に悩んでいる方が沢山いらっしゃるのかな?と感じます。 本当にこの手のお薬との付き合い方は難しく、やめたいと思ってすぐに...

コメント

  1. かつし より:

    はじめまして。
    今年の1月中旬からリボトリールとフルニトラゼパムを処方され、現在減薬中で処方始めの半分まできた所でこの先の減薬ペースをどうするか悩んでいる時にコチラのブログに出会いました。
    実際には昨年末に不眠症となり心療内科で出された安定剤で悪性症候群なる副作用の為、1ヶ月半の入院生活を送り現在に至ります。
    フルニトラゼパム2mgから→1mg リボトリール朝夕0.5mg→夕のみ0.5mgの3/4錠が今日現在の服用量です。

    ブログを拝見しましたところ、フルニトラゼパムを3ヶ月で断薬された様ですが、反跳性不眠は起きなかったのでしょうか?
    私自身も眠剤を早いうちに断薬したいのですが、リボトリールとの並行減薬は無理があると思い先にリボトリールを終わらせてからフルニトラゼパムの減薬をと考えています。
    記事とは関係の無いコメントで申し訳ございませんが、フルニトラゼパムの減薬について詳しく知りたくコメントさせて頂きました^_^

  2. かつし より:

    コメント欄ご利用のお願いを読まずにコメントしてしまい申し訳ございませんでした。
    こちらのブログ 、減薬していくにあたりとても参考になります^_^
    探していたモノを見つけた感覚です!

    1年前の自分を取り戻す為、じっくり行きたいと思います。

  3. あかさた より:

    わたしさん、こんばんは。前回 711 に行ってくると大きな事を言っていました、あかさたです。実は諸事情により 711 にはいけませんでした。本当に残念です。皆さんの気持ちも訴えるつもりで意気込んでいたのですが、申し訳ない結果になってしまいました。ただ気持ちがなくなったわけではなく、またいつかなんらかの形で行動を起こしていけたらと思っています。ただそれとは別に現在ベンゾジアゼピン薬害連絡協議会(実は僕も入っています)の代表の方が薬害の裁判を起こしています。一審は負けたような結果になりこれからどうするか、議論しているところです。その中で被告人側の求めた医師の意見書が、期待したものではなかった、またその内容により負けた。というような感じになっています。ただその意見書を書いた医師が自分の書いた意見書が都合よく切りはりされている事に静観していられないとして、ほぼ全文を公開しました。その医師の名前はあえてここでは伏せますが、わたしさんはご存知かもしれません。内容としては大半が自分にとっては難しく、半分も理解できてないかもしれませんが、一つ自分にもハッとさせられる所があったので紹介します。
    私の主張は次のように要約できる。すなわち、「生きづらさ」を安易に医療化し、薬物療法一本槍で解決しようとする医療のあり方――医師の「薬物療法」依存――は大いに問題であるが、それと同様、「生きづらさ」のすべての責を薬剤に負わせ、本来向き合うべき事柄から目をそらす生き方――患者の「BZD依存」依存――もまた問題ということだ。
    この部分です。
    精神科にかかって20年、初めは人生がうまくいかないのは病気のせいだと思っていましたが、近年の精神薬=悪者という図式に自分も安易にのっかかり、薬さえなければと薬のせいばかりにしてきた自分に反省をしています。もちろん薬の影響は大いにあります。問題も山積みです。今回の711の求めた薬からの安全な離脱を行う施設の設置など、それはそれで活動しなければいけませんが、自分が初め感じた生きずらさは薬ではなかったです。その時々で変わりますが生きずらさはいつも持っていました。ただ今の生きずらさをブームのようになっている精神薬に全て擦りつけていたんではないかと…もう一度自分を見つめ直さなければいけないと思っています。 長々と申し訳ありませんでした。

  4. […] 昨日、フォロワーさんがTwitterでシェアしてくれた記事に向精神薬の力価と半減期について書かれたものがありました。「わたし」さんのブログは、不安障害や減薬についてとても良くまとめられてあり、参考になりました。僕と同じネット業界で活躍されているらしく、文章の書き方やタイトルの付け方、サイトの構成は正にプロでした。僕は自分のブログだと、ダラダラ書いてしまって、まとまりがなく、構成も適当なので、ちょっと反省しました。 […]

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