ベンゾを減薬する際によく「長期作用型へ置き換えした方が減薬しやすい」という情報を目にします。
わたしは一度減薬のために長期作用型のベンゾであるメイラックス(半減期約122時間)に置き換えを行いましたが、最終的にはメイラックスの減薬スピードが早すぎた為に失敗し、レキソタン(半減期約20時間)という中期作用型のベンゾで断薬に成功しました。
最近のお問い合わせに長期作用型の減薬に関する質問が多かったので、わたしがメイラックスに置き換えた理由や失敗談など、詳しく残しておきたいと思います。
*決まり文句で大変申し訳ありませんが、減薬や中止による不都合(離脱症状など)については責任を負いかねます。あくまで私の個人的体感によるものですので、ご了承頂き、記事を読んでください。
この記事の目次
置き換えした経緯
わたしは不安障害になった当初にレキソタンという力価が強く中期作用型のベンゾ1mgを頓服で処方されていました。(途中から離脱を感じて毎日1日1mg飲むようになりました)
同時に睡眠障害もあったので睡眠薬も処方されており、何種類か薬を飲みましたが、減薬する頃はフルニトラゼパムという最強力価の睡眠薬をMax2mg飲んでいました。
このブログにも書いていますが、服用して3か月たった頃には薬への疑心感が強くなりすぎ、病院を転移したのをきっかけに主治医にベンゾを減薬したいと強く申し出ました。
そのときの主治医とのやりとりはこんな感じだったと思います。
その当時は減薬に関する知識は皆無だったので、レキソタンをすんなりメイラックスに置き換えて事は済んだんです。
これも以前のブログに書きましたが力価の高いメイラックスに置き換えただけなので、簡単に言えば増薬しているので何も起きなくて当然なんですよね。
そしてこのメイラックスを盾にしてフルニトラゼパムも減らしていきました。
ベンゾを切る為にSSRIのレクサプロも処方されたりしたので、このあたりの薬はかなり複雑です…その辺りの詳しい経緯が気になる方は下記の記事で読んで下さい。

離脱症状は遅れてやってきた
私の場合はレキソタンをメイラックスにすんなり置き換えれたと勘違いしたため、調子に乗っていたんだと思います。
メイラックスは長期作用型で5日程度は薬の効果が持続すると言われています。
だから減らした所ですぐに離脱は感じないという仕組みなのですが、そんなことも知らなかった私は「1/4を2週間!!」と信じ込み、減らしていく毎にどんどん離脱が苦しくなってきました。
メイラックスを断薬した2週間後には自分がおかしくなったんじゃないか?と思うほどの離脱が出て、1か月半も耐えましたが限界で再服用に至ったんです。
メイラックスに関しては詳しく過去に記事を書いてます↓

再服用の際にメイラックスが怖くて飲めなかった
離脱が酷く限界を迎えたときに選んで飲んだ薬はレキソタンでした。
理由は手元に多く余っていたこともありますが、メイラックスの作用時間が読めなさ過ぎて怖くて飲めなかったということも大きかったです。
再服用する前の離脱が酷かった時期に、薬のことを死ぬほど調べ倒しました。
もし再服用するなら水溶液減薬で絶対減薬する!と決めていたので、そのときにメイラックスが向いている薬とは思えなかったということもあります。
「レキソタンなら作用時間がだいたい1日だし、減薬した後に大きく離脱してもペースが掴みやすいかもしれない」
そんな気持ちがきっと働いたんだと思います。
でもレキソタンが水に溶けるという確証は全くありませんでした。そのことも散々調べまくりましたが確かな情報を見つけることが出来なかったので、水溶液減薬できるかどうかは人体実験だと思って進めました。
医師にメイラックスへの置き換えを再度確認した
自己判断で再服用した後、病院へ行って経緯を話したときに、メイラックスではなくレキソタンを再服用したことを伝えました。
この時、最終確認のつもりでやりとりした内容です。
と言われたので、もうこのままレキソタンで水溶液減薬をすると心に決めて進めていったんです。
置き換えに関する個人的な意見
わたしは正しい知識がなく、長期作用型への置き換えに失敗したタイプの人間なので、個人的には今飲んでいる薬をそのまま減薬するというやり方が一番スムーズなんじゃないかと思っています。
もちろん既に長期作用型を飲まれている方は、そのままスローで減薬すれば良い話なので、あえて短い薬に変更するなんてことは全く推奨しません。
同じベンゾだとしても、力価も作用時間も異なる薬を簡単に変薬すること自体、ちょっとリスキーじゃないですか?
デパスなどの短期作用型で力価が強いタイプはかなり減薬しにくいと聞きますが、それでも減薬が上手く進まない場合の最終手段として長期作用型は残しておけばいいんじゃないか?くらいに個人的には思ったりもします。
それでも減薬にセオリーなんてないので、とにかくやりやすい方向、進めやすい方向を自分で掴むという事が一番大事だと思います。
断薬の成功は自分の体感を信じるだけ
私が減薬をスタートした1年前は、ベンゾの危険性についてはネットで多く囁かれていましたが、まだ超微量減薬や水溶液減薬をしている方のブログや情報は限られていたように思います。
しかし、この1年でソフトランディングで焦らず減薬を進める方が増えてきており、同時に様々な体験談やブログが増えていっているように感じています。
それは大変素晴らしいことだと思っていますが、断薬して思うのは
断薬の成功は自分の体感を信じて続けていくしかない
ということです。
わたしは減薬のセオリーはこうだ!!と決めつけたり、意見を無理に押し付けたりする人があまり得意ではありません。
というのも精神薬の減薬方法に答えは絶対にないと思っているからです。
情報は必要なものだけピックアップして、あとは自分で考えて進める力が1番必要になってくると思います。
コメント
こんばんは。
私も長期型の薬が止めやすいというのは安易過ぎる考えだと思います。
私もメイラックスを減薬していますが、これはこれで難しさを感じます。
わたしさんも以前、「メイラックスの徐々に血中濃度が下がるのは利点であることは確かです」と仰っていましたが、私もこれは同感です。
減薬の鉄則は「徐々に血中濃度を下げる」ですからね。
日本の医学界には薬のメリットばかりだけではなく、イレギュラーな部分、デメリットもオープンにして研究も進めて欲しいものです。
ラウラウさん
おはようございます!
わたしの場合、メイラックスは本当に置き換えの為だけの短期服用でしたが、作用時間や力価など何も知らず、ただ減薬しやすい薬としか言われなかったので結果として減薬に失敗してしまいました。
ラウラウさんのおっしゃる通り、イレギュラーば部分やデメリットもしっかり教えて欲しかったなと思っています。
ベンゾを安易に出して欲しくないですが、現状服用されている方が沢山いらっしゃるので、早く安全な減薬方法が確率されて、患者に指導してくれる世の中になって欲しいと願うばかりです。
はじめまして!
いつも参考にさせてもらっています。ありがとうございます。
血中濃度の事で相談なんですが、私は朝とお昼にワイパックスを飲んでいて、その状態で少しずつ朝減してステイして大丈夫だったらお昼を減らしてステイして、次は朝と交互に源薬してるんですが、血中濃度の事を調べると1日4回飲んで血中濃度を安定させたほうがいいのかなと思うのですが、2回分お薬を増やさないといけないと思うとどうしようと思ってしまうんですが、わたしさんは血中濃度についてどうお考えでしょうか?朝とお昼を減らし続けるやり方でも少しずつ源薬したら血中濃度も安定するでしょうか?知っていたら教えていただけたら幸いです。
メイサさん
はじめまして。ブログを読んでくださりありがとうございます。
血中濃度の件ですが、メイサさんの減薬方法を見る限り、今のままで進行してくのが宜しいのではないかと思います。
わたしが考える減薬方法はあくまでシンプルです。
今、うまく減薬できているのであれば、それを無理に変更する必要は全くないと思いますし、逆にリスキーだと感じます。
私は服用回数を増やして状態を安定させたパターンでしたが、それまでに薬を飲む時間がバラバラだったり、色んな薬を飲んでいたり、断薬に失敗したりと血中濃度のそもそもが安定していなかった為です。
減薬が進んでいるときは今の自分の方法がベストと考え、あまり他のことは考えず進めていくのが成功のカギだと思います。
お返事ありがとうございます。
参考にさせて頂きます。
いろいろと教えてくださってありがとうございます。
私の精神科Dr.も全く同じ感じでした。
メイラックスを処方してくれて(…実は急性期に飲んでいたことがあるので懐かしいなと思いつつ)、あまりうまく行く気がせず渋々服薬して、翌日の眠気が強すぎて一日限りで断念しました。
直感的にこれで順調に行く気がしなかったのが大きいです。
ほんとおっしゃるように最後は自分自身の経験の集大成からくる直感が大事ですよね(^◇^;)
それと、こちらでご紹介のあったMENTのハーブティ、リンクより注文してみました。
届いて飲み始めるのが楽しみでワクワクしています。
あやみんさん
主治医は薬は飲まないので、やっぱり自分の体感を信じていくのが一番ベストだと思っています。
ハーブティー購入されたんですね。
わたしのtwitterのフォロワーさんも何人か飲まれていてリラックス出来ているようなのであやみんさんにも良い効果があると嬉しいです!